目次
本記事では、CA(客室乗務員)、GS(グランドスタッフ)、パイロットを目指す上で必要とされるスキルや、一般的な採用試験の流れをご紹介していきます。
1. 必要なスキル・資格・一般的な採用試験の流れ
パイロット
【必要なスキル・資格】 【採用試験・選考フロー】
・(商業パイロットライセンス(CPL)または航空交通運航士免許(ATPL→自社養成パイロットの場合は不要))
・語学能力(英語)
・優れたコミュニケーションとリーダーシップスキル
・マルチタスク能力
・心身ともに健康な体
・書類選考
・筆記試験(一般教養)、英語(4技能)
・飛行適性検査
・心理適性検査
・面接(複数回)
・航空身体検査
客室乗務員(CA
【必要なスキル・資格】 【採用試験・選考フロー】
・専門学校卒業以上(一部航空会社は高卒以上・短大/4大卒業以上)
・身体的・精神的な健康状態
・コミュニケーションスキル、語学能力(特に英語)
・書類選考
・筆記試験(一般教養、英語)
・グループディスカッション
・面接(一般的に1~3回)
・体力測定・健康診断
地上スタッフ
【必要なスキル・資格】 【採用試験・選考フロー】
・専門学校卒業以上(一部航空会社は高卒以上・短大卒業以上)
・PCスキル
・カスタマーサービススキル
・一部の職種では専門的な資格(危険物取扱者等)
・書類選考
・筆記試験(一般教養、専門知識)
・グループディスカッション
・面接(一般的に1~3回)
・ケーススタディやロールプレイ(一部の職種)
以上のように、各職種には特有のスキルや資格が求められます。
航空業界は厳格な安全基準が存在するため、採用試験も多岐にわたり厳しいものが一般的です。
特にパイロットと客室乗務員には高い身体・精神の耐性が求められ、地上スタッフも多様な業務を効率よくこなす能力が必要です。
2.エアライン業界への就職活動を成功させるために
エアライン業界での就職活動は競争が激しく、高いコミュニケーションスキルと専門知識が求められます。
では、エアライン就活を成功させるためには何をすべきでしょうか?
業界・企業研究: まずは業界全体と、特に応募を考える航空会社のビジネスモデル、サービス、市場状況について深く理解することが重要です。様々な媒体がありますが、まずはHPやニュースなどからチェックしていくと全体像が把握しやすくオススメです。
専門スキルと資格: 業界によっては特定の資格(例: パイロットライセンス、TOEICスコアなど)が必須とされています。早めに取得しておくと有利です。語学の資格においては、持っていれば持っているほど良い事には変わりありませんが、必須なのは英語ですので、まずは英語からしっかりと取り組むことが必要です。
面接対策: エアライン業界での就職活動で一番対策が必要なのが面接です。面接ではコミュニケーションスキルが重視されます。自分の強みや過去の経験を効果的にアピールできるよう練習しておきましょう。模擬面接などで面接の場に慣れておくのが非常に効果的です。可能であればフィードバックをもらい、自身の面接スキル向上に繋げ続けてください。
インターンシップ: インターンシップにもぜひ積極的に参加しましょう。実質早期選考になる会社も多くあります。インターンに参加することで業界知識を深め、自分の適性を試す良い機会にもなります。
OB/OG訪問、業界で働いている人の話を聞く: 業界のプロフェッショナルや先輩と繋がることで、貴重な情報やアドバイスを得られる可能性があります。自身の面接で話したい内容のアドバイスなども聞くとより良いでしょう。
身だしなみとマナー: 航空業界はプロフェッショナリズムとマナーが非常に重視されます。身だしなみに気をつけ、基本的なビジネスマナーを身に着けておくことが大切です。スーツのしわや靴の汚れなど細かいところまで気を配ることが求められます。清潔感は信頼感にも繋がりますのでしっかり準備をしましょう。
総合的なスキル: エアライン業界は多様な職種が存在するため、専門的なスキルだけでなく、チームワークやマルチタスク能力も評価されます。チームワークを大切にしていない航空会社はありません。自身がチームにおいてどのような役割を果たすことが多いかを改めて見つめなおし、どういう風にエアライン業界で活躍したいかというビジョンを説明できるようにしておくと安心です。
健康状態: 航空業界は体力的にも精神的にも厳しい職場が多いです。健康診断があり、体調管理が必要です。簡単な筋力テストがある場合もありますので、不安な方は今から運動する習慣を身に着けておくと良いでしょう。
最後に、失敗を恐れず、何度も挑戦する精神が大切です。
一度の失敗が全てではありません。継続的な努力と挑戦が成功への鍵です。
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参考エアラインスクールは通うべき?~メリット・デメリットとスクール選びのポイント~
CAやGSを目指す方々にとって、エアラインスクールはその成功への第一歩とも言える重要なステップです。しかし、「本当にエアラインスクールは必要なのか?」と疑問に思う方も少なくありません。この記事では、「エアラインスクールのメリット・デメリットについて」「エアラインスクールがどのように役立つか」を解説していきます。
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3. エアライン業界でのキャリアパス
エアライン業界でのキャリアパスは非常に多様になっています。
自分の興味やスキル、資格に応じて様々な方向性があります。
ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
パイロット
副操縦士: 飛行訓練を受け、最初は副操縦士としてキャリアをスタート。
機長: 経験を積むと機長へ昇格。更にはチーフパイロットや訓練パイロットといった特別な役職も。
客室乗務員
ジュニア客室乗務員: 初めは一般の客室乗務員としてスタート。
シニア客室乗務員: 経験とスキルによっては、プレミアムクラスやビジネスクラスでのサービスを担当。クラスの責任者なども任される。
管理職: チームリーダー、研修担当、さらには客室乗務部門のマネージャーに昇進も。
地上スタッフ
エントリーレベル: チェックインカウンターやゲートでの業務からスタート。
専門職: オペレーション管理、貨物管理、安全管理など特化した職種へ。
管理職: 部門のマネージャーやプロジェクトマネージャーへの昇進が可能。
エアライン業界は多職種が存在するため、異動やキャリアチェンジも比較的容易です。
多くの航空会社で内部異動のプログラムがあり、同じ企業内で多角的な経験を積むことが可能です。
国際線を運営する大手航空会社では、国際的なキャリアを積む機会も多く、言語スキルや多文化対応能力を活かすことができます。
各職種で要求されるスキルや資格、経験は異なりますが、一つ共通しているのは、この業界で成功するには「人々をつなげる」ことに喜びを感じ、安全とサービスに対する高い意識を持ち続けることが大切だという事です。
4. まとめ
エアライン業界は多くの魅力を持つ一方で、競争が激しいフィールドです。
しかし、その先にはヒト、モノ、コトを世界中につなげる素晴らしい仕事が待っています。
まず、業界についての研究は欠かせません。
パイロットから客室乗務員、地上スタッフに至るまで、多岐にわたる職種があります。
それぞれの職種で求められるスキルセットと資格が異なるので、どの道に進むか明確にしておくことが大切です。
次に、インターンシップやセミナーに参加して、業界・会社のことを深く知っていきましょう。
自身が輝くための場所をしっかり情報収集して決めていきましょう。
そして何より、失敗を恐れずに挑戦してください。
エアライン業界は常に変化しており、柔軟な適応力と学びの姿勢が求められます。
運要素も絡んでくることもあり、失敗はつきもの。ただ、その失敗は失敗のままでは終わらないはずです。
自身が本当に輝きたい場所を見極め、楽しくエアライン業界で働くための第一歩ととらえてください。
エアライン業界でのキャリアは一筋縄ではいかないかもしれませんが、その分、成長と達成の喜びも大きいのです。
この世界を結び、世界中の人々を支える業界で、自分自身が羽ばたける場所を見つけてくださいね。
皆様とともに空を繋ぐことが出来ることを楽しみにしています。